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zoom RSS 世紀の発見か!?―左手親指爪の再生過程―【最終版】

<<   作成日時 : 2014/11/25 23:59   >>

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 8月6日に左手親指爪の打撲による内出血。幸い右下部分のみで軽症、病院に行くほどでもなかった。4か月後の11月25日に旧爪残骸が剥がれ落ちるまでの手親指爪再生過程をまとめています。私にとって細胞組織ネットワーク、身体メカニズム、再生医療、生命の不思議まで考えさせる刺激的な内容となりました。
 なお文中で、途中経過と最終結果の所見に一部矛盾する箇所を含みますが、敢えてそのままにしてあります。 

T 負傷

【負傷と経過】
 8月6日、強風の日にガソリンスタンドで給油、あわて者の私は風にあおられた運転席ドアに左手親指が挟まれ負傷。病院に行くほどではなく、親指爪の内出血、痛みもしばらくして消えた。幸い骨に異常はなく、指の機能も正常。紫色は内出血。

画像8月6日負傷直後※元のイラストはネット検索で借用

















 それから内出血の傷跡は徐々に指先方向に拡大。爪下部の皮膚の内出血は盛り上がり(指先方向)ですぐに元通りに。親指爪とはいえ骨形成(再生)に変わりはなく、外から骨形成過程を眺められる絶好の機会。観察を始めることに。

画像9月24日現在

















 この間爪は普通に伸びで2回爪切りをした。私が当初想像していたのは、破損した爪の真下(水平/0度)から新しい爪が押し上げる形で再生するというものだった。実際は新しい爪は斜め下(たとえば30度)から古い爪を押し上げる形で再生しているよう。このため爪下部と皮膚上部との間は溝状に旧爪がこぼれ落ちた状態となった。

【気がついたこと】
 手指爪が幼児のように健康的なピンク色になった。気分はいいがシニアの私には変。
 足指爪のシニアによくみられる巻き爪等が改善しつつある。普通シニアは足指の巻き爪、石化、黒色化するものだが、私も足指左右に2か所ずつ症状があった。左足指1か所は下からピンク色の爪が生えて解消。残り3か所も解消途上。ちなみに私の妻の足小指には両方とも黒色化が認められる。
 膝関節の痛みが軽減した。私は2年前に当時2歳の孫と飛び跳ね遊びをして負傷。医師の診断(2012.04.09)は「変形性膝関節症」、要するに膝軟骨の摩耗・老化。しばらくリハビリ通院したが、家庭でのトレーニング継続指示で終了。まだ正座はダメだが、最近は下り坂でも何とか支障ないまでに改善。親指爪の負傷以降、改善のテンポが速まったよう。階段をトントンと降りることができるまで改善。
 薄くなった私の頭髪は多少弾力性が強くなり白髪が減った感じもなくはない。

【推測できること】
 専門的な医学知識はないので素人の推察だが、骨形成のためのカルシウム量が血液内に増えたと思う。一般的に骨形成には食事でCa、ビタミンDの摂取のほか、運動、日光浴が良いとされる。またホルモンの影響にも左右される。親指爪負傷は私の身体のいわば異常事態発生。そのため脳の指令か自律神経の働きかは不明だが、血液中の爪再生(骨形成)促進物質が一時的に増加して、体内を循環したため他の部位の症状改善にもつながったのではないかと推測。当然ながら爪再生がさらに進めばこの物質は減少、平常値となるはず。

【環境要因】
1 食事
 シニアなので食事は質素だが朝食には気をつけている。朝起きてまず、バナナと牛乳。朝食の主菜は主に好物の納豆。時に焼魚か肉類。必ずショウガ入り野菜汁と副菜にカット野菜佃煮添え、すり大根シラス和えの2品。昼夕食はパン、そば、野菜ラーメンなどで簡単に。週1回はスルメイカ煮物、手作りハンバーグの特別メニュー。このため毎日シラス(小魚丸ごと)摂取となる。すり大根の汁は捨てずに飲むので胃腸の働きに良さそう。
 運動
 5月から月1回友人と旧東海道ウォーキング。このため体力維持のためトレーニングとして毎週、自宅周辺の30kmウォーキング継続中。運動と日光浴の条件は充分。ウォーキングの後は上記の特別メニュー。また、ウォーキング中はスポーツドリンクを飲用。
 服薬
 私は常備薬を服用していない。

【検証の可能性】
 近々、年1回の国民健康保険での特定健康診査を予定。内科かかりつけ医から毎回、簡単な血液検査のデータ票をもらっている。健診の結果報告を聞きながら、血液データに変化があるかどうかを含めて私の爪再生過程での疑問を聞くことができそう。また、整形外科には「変形性膝関節症」と診断した際のレントゲン画像があるはずだが、改善状況を比較する予定は今のところない。

【大胆な仮説】 
 たかが私の親指爪の事件ではあるが、私としては身体のメカニズムの不思議に触れた思い。ここで思い当たったのは体性幹細胞の再生医療。細胞に「頑張れと」と声かけする効果はひとまず置くとしても、幹細胞にストレス・刺激を与えることで修復・再生機能が向上することはあり得るのではと思った。なお、爪の幹細胞は爪母と呼ばれる。

【当初のコメント】
 小中学生の観察記録のようでもあるが、医学、再生医療に知識のある方にこの資料が何かの役に立てば幸い。
 硬い爪が割れずに機能するのは爪の根元を柔らかい肉が支持しているため。これは歯が硬いものをかみ砕くことができるのは柔らかい歯肉に支持されているのと同じ原理。なお、この記事は私の左親指爪が完全に修復した時に再度更新する予定です。また、旧爪は押されていずれ下から上へ縦方向に、ぱかっと剥がれるようです。

U 経過

【追記】9月26日現在
【気がついたこと】
 旧爪下の溝は2mm幅まで拡大した。
 その下にある新爪は最大幅1.5mm円弧状なので上部爪甲のよう。もともと爪甲は上部下部の二層構造。私の場合は軽症で上部爪甲の破損のみで済んだのかも。この上部爪甲(新爪)が下部爪甲(旧爪)の上にスライドするように再生して伸びているよう。
 内出血でできた血塊は爪右上部に到達して粉状で押し出されている。また、負傷程度が大きい爪右横からも粉状で押し出されている。
 旧爪を左右に動かすと、がたつきが認められる。 

【推測できること】
 旧爪右横に盛り上がりがあるので今後、斜め左上方向に旧爪は剥がれると思われる。
 新爪の1.5mm円弧状の上部爪甲は爪母から水分、養分を受け、旧爪の下部爪甲は爪床から水分、養分を受けていると思われる。
 爪とは形成段階で上下側とも真皮で覆われているもので、爪上皮(爪根元)に出た段階で、上側の真皮は不要となり、剥がれ落ちるよう。爪根元をよく見ると白い残骸が見られる。また爪先はいわゆる「爪の垢」となる。下部の真皮は爪床といわれる皮膚。爪とは左右と下部を柔らかい皮膚で保護されている構造のよう。

画像【資料】手親指断面図※ネット検索でイラスト借用
爪母(そうぼ)は爪の細胞組織の核、爪再生の働きをする
爪床(そうしょう)は爪の下の皮膚
爪甲(そうこう)は上部下部の二層構造
爪左右端は皮膚で保護・支持








【追記】9月30日現在
【気がついたこと】
 旧爪下の溝は4mm幅まで拡大した。
 旧爪右下は完全に浮いた状態、幅は右横の1/4長。
 旧爪下は乾燥すると下(新爪方向)に垂れ下がる、手洗い、食器洗い等で手を濡らすと水平に戻る。
 上部爪甲の下(指付け根方向)が水平になると下部爪甲との間の空洞が見える、血塊は下から流失している。
 妻に確認すると頭髪、眉毛が黒くなったと言う。以前の写真と比べても明らか。ひげも濃くなった。    

【推測できること】
 血塊が多い部分は新爪再生の際に上から旧爪と血塊に圧迫されるので、新爪のこの部分は下にへこんだ状態となるよう。整形外科的処置としては旧爪に数か所ほど穴をあけ減圧して新爪再生を促進させる方法もあるよう。
 左手を水道水に濡らしても痛くはないが若干の刺激はある。もし細胞組織が旧爪乾燥による収縮作用を利用して、患部(浮いた上部爪甲と正常な下部爪甲の間)にふたをする形で異物が入り込むのを防止しているとしていたら、かなり高度な身体防護システムと考えられる。
 血液内に爪や毛などの成分となるケラチンというたんぱく質の一種が一時的に増加しているよう。しかし、ケラチンを養毛剤、サプリメントとして使用して育毛に爆発的効果があるとは聞いていない。ケラチン活性化か吸収促進因子の働きかは不明。
画像
左手親指9月30日現在※元のイラストはネット検索で借用
左紫色は旧爪内出血、右白色は爪が剥がれ落ちた溝
旧爪右下が浮いた状態のため何かにひっかけて痛い思いをするのを避けるため、この日から伸縮ネット包帯着用。当然親指を水に濡らすことは減った





【追記】10月7日健康診査結果
 10月1日特定健康診査受診。内容は血圧測定、尿・血液検査、問診の簡単な内容。検査は生化学検査(T)の基本項目13項目のみ。爪や毛の成分となるケラチンをはじめ、Ca、白血球数の検査などはない。10月7日に内科かかりつけ医から診査結果。血液検査で特殊検査としてインスリン(空腹時負荷前)の1項目追加。検査結果、所見は前年と同じくすべて異常なし。健康優良シニアではある。私は一昔にアルコール性肝炎でγ-GTが基準値の3倍だった。今はアルコールを飲まない。
 このかかりつけ医に私の左手親指爪負傷・再生と手指爪ピンク色、足指爪黒色化等解消、頭髪黒化の因果関係にケラチンの名前を出して質問。何か運動をしているかと聞かれて、私は5月から週1回30kmウォーキング継続と答えた。医師は体循環(血液循環)が良くなり身体全体が活性化しているとの所見。
 要するに身体全体の活性化で他の部位にも良い影響が出ているというもの。内科医に膝軟骨への効果は聞きようもない。一般的にシニアの膝軟骨は経年劣化で修復しないもの。爪母細胞と軟骨細胞とは全く別物。本来軟骨細胞は組織内に数個しかないものだが、この医師所見を基に考えると、細胞活性化か数量増による軟骨修復との結論となる。また、ウォーキングで鍛えた足筋肉が劣化した膝軟骨を支持・補強しているとも考えられる。
 今回の私の左親指爪負傷・再生を契機として軟骨細胞(体性幹細胞)が活性化し、私の膝軟骨修復に有意な効果がみられたとの私の推論は当面否定された。しかし、爪再生過程の観察は継続することに。

画像10月8日現在
新爪は円弧状とその下の2層構造
旧爪右は白濁、壊死しつつある
旧爪右下は浮いているが、旧爪左下は正常













【追記】10月8日現在
【気がついたこと】
 旧爪下の溝は4mm幅で変わらない。
 円弧状の上部爪甲は最大幅2.5mmに拡大。中央部分は下部爪甲との間に段差があるが、右端の浮いた旧爪の部分では一体化。しかも右方向に拡大しているので、旧爪が押し上げられる格好に。左端も同じようと推察。
 浮いた旧爪右下は爪切りでカットできるまでになった。浮いた長さは横の1/3まで拡大。

【推測できること】
 旧爪右は白濁しているので壊死しつつあるよう。
 旧爪左は水分、養分が補給されているようで健康なピンク色。全体がぱかっと剥がれるのか半分だけなのか不明だが、剥がれれば下の様子がはっきりするはず。  

【中間のコメント】
 今回の爪再生では極めて経済的で最短のプロセスを選択しているよう。物理的には物に傷、破損がある場合はテープ等で補強すればよい。この考え方からすると、爪が破損した場合も細胞組織は破損個所をコーティングしつつ、旧爪を新爪が水平に押し上げて、爪と真皮の間の血塊を指上部に排出すればよいはず。しかしこれだと爪修復に半年程度かかりそう。細胞組織はその間、爪と真皮(爪床)の間に異物があるとのメッセージを受け取り、それを除去するようメッセージを出し続けなければならない。長期継続だと細胞も疲弊するはず。
 一般的には皮膚の水ぶくれ、膿は切除して異物を出した方が傷の直りは早い。しかし、皮膚内の微小な棘、膿、血塊はそのままにしても、細胞組織が異物を吸収して修復してくれる。
 爪切りをした後に爪の残骸を放置しておくと、水分を失った爪は縮むもののよう。今回、左手親指打撲で患部となった爪下部の組織破損があったかと推察してよい。このため、水分・養分を失って小さくぽろぽろと爪が剥がれるよう。またその周囲の爪組織も内出血により爪母や爪床から水分・養分が供給されなくなったため壊死せざるを得ないよう。
 細胞組織にとって親指爪半分大の内出血は重大事態。私の左親指爪傷の場合だと、健康な左上部分の細胞組織を経由して血液中の補修成分・物質を右下部分へ運搬すれば良いと頭では考えられるが、生理学的にはそういうものではないよう。どうやら細胞組織は最初から旧爪温存を断念、その下に新爪を再生させる修復方法をとったよう。その方が早く異物である血塊を除去できるのは確か。これは新爪を保護しつつ再生を図り、徐々に旧爪と置き換える合理的で自然な方法だと認められる。人間の世代交代も同じよう、と私は思った。

画像10月19日現在
浮いた旧爪右下は引っかかるので爪切りで少し切った、一緒に全体の爪切りを1回
旧爪右端は完全に皮膚から離れた














【追記】10月19日現在
【気がついたこと】
 旧爪右端は完全に皮膚から離れたが、すぐ内側は帯状に皮膚が古爪下に張りついている。全面的分離は時間の問題。
 旧爪下の溝は5mm幅まで拡大、新爪の上部爪甲は最大幅4mmに拡大した。
 旧爪が濡れると水平になり、乾くと垂れ下がり新爪組織と密着するような状態となるのは変わらない。内部のまだ柔らかく不完全な新爪に異物が侵入するのを防御しているよう。
 足指爪の若返りも進行している。足指爪の伸びは遅いものだが、左足人差し指と右足中指の爪は上白濁、下ピンクのツートンカラーが認められる。

【推測できること】
 下部爪甲は柔らかく傷つきやすい組織で、上部爪甲は硬い組織のよう。車のフロントガラスのように合わせ構造だとしたら、爪甲の強度は増しているはず。 
 旧爪右端の分離とその内側の帯状皮膚による結合は逆の方向で、組織の緩やかな修復・再生過程と認められる。また、旧爪温存で下の組織保護を継続するか、いつの時点で温存断念で下の組織再生を促進するのかも難しい判断のはず。細胞に目(観察力)はないがその時々の状況を判断する能力は、どんな看護婦・医師の観察力にも劣らないよう。生命の安全維持を目的とした細胞組織のネットワーク力には驚くべきものがある。

画像【資料】下部新爪推定側面図―10月23日―
この新爪がプール状の周囲皮膚溝の中で成長、爪は曲面なので下部爪甲は左右端が厚く中央が薄い
左上は上部爪甲で4mm長、右上は下部爪甲で4mm長、左下付根で3mm高、本日さらに爪切り1回


【追記】10月23日現在
【気がついたこと】
 旧爪下部の溝は6mm幅に拡大した。
 旧爪右端は完全に皮膚からか分離、浮いた状態。手を濡らすと旧爪下が水平になるのは変わらないので覗いてみると、付根から指爪の真ん中まで下部新爪ができているよう。真ん中から指先までは皮膚組織の溝、これは意外だった。このため下部爪甲はそり上がった形となるよう。
 旧爪はつまんで持ち上げると左へ半分くらいまで浮き上がる。

【推測できること】
 旧爪左端はまだしっかりと皮膚に支えられているが、皮膚を左方向に押すと少し深く動く。左端も新爪が押し上げる形で、旧爪分離が始まっているよう。
 患部は痛くはないが、大けがをした際の回復途上によくみられる「うずき」(異常感覚)はある。私は起きた時に朝食は何を食べるか、妻と何を話すかと考える。しかし左手親指爪負傷のことは忘れている。だが生命の安全維持を目的とする身体全体の立場からすると、親指をぶつけて再出血や雑菌で化膿しないかがより重要。大脳の前頭前野は理性の働きをするが、これは人間とサルにしかない。生物進化の過程では比較的新しい部位で、まだ発達途上のよう。一方、長い進化の過程を経た自律神経(本能)は「うずき」という警報メッセージを出している。私が安全を考慮して親指に伸縮ネット包帯を着用するのも、理性の忘れっぽい性質を見込んだものと言える。

画像10月30日現在
旧爪下部溝7mm、上部爪甲5mm
旧爪左上は1/4に縮小
負傷していない左下では上部爪甲と下部爪甲が一体のまま













画像【資料】下部新爪推定上面図―11月4日―
旧爪下部溝7mm、上部爪甲5mm
左下円弧状は最大幅2mmで下部爪甲と一体化のよう
左親指は水に濡らしても痺れ(異常感覚)はなくなったので新爪と皮膚は隙間がなく一体化しているよう
爪は皮膚溝で保護され、指先では上部爪甲のみがスライドして爪先となるよう
本日爪切り1回










画像11月11日現在
旧爪下部溝8mm、上部爪甲6mm
旧爪はほとんど死滅、持ち上げると2/3ほど浮く、爪切りでカットも可能な状態
本日爪切り1回、これが最後で以後旧爪は上に押し上げられることはなくなった















V 完治

画像11月25日現在
11月22日に旧爪が右から左へパカッと開く状態となった
旧爪左の内側では2mm帯状皮膚が張り付いている
以後日中は傷テープで旧爪を固定、手を濡らしてもしみることはない
死滅した旧爪は下部新爪をキャップのように保護
11月25日朝に見ると旧爪左の内側には糸状皮膚が張り付いて残っているだけ
旧爪をくるっと180度まわすこともできる
午後に何かの衝撃で旧爪が剥がれ落ちた

新爪上部爪甲8mm長+新爪下部爪甲4mm長(中心部)
新爪下部爪甲周囲の茶色線は血塊や皮膚残骸
指左上の茶色線は旧爪分離のために左へ後退した皮膚溝
この皮膚溝は新爪成長に合わせ再度右へ復帰するはず
右の画像は剥がれ落ちた旧爪


 本日11月25日をもって完治とする。新爪上部爪甲が反対の指のように爪先まで含めて完全修復するには最低でもあと2か月かかりそう。現状でも機能に支障はなく痛みもない。新爪はしっかり皮膚溝に支持されている。食器洗いや入浴洗頭(シャンプー)で手を使っても、特に問題はなく、痺れ痛みは一切ない。患部をひどく汚すことや強い衝撃を与えないよう注意するだけでよい。

【最後のコメント】
 食器洗いや入浴洗頭で改めて指の動作を確認すると、主に4本の指を使っており、親指は添えるだけのよう。確かに親指は90度横に位置するので、「つかむ」動作が主な役割。
 剥がれ落ちた旧爪残骸には愛着がある。自らは死滅する運命であるが、それまではまだ脆弱な下部新爪をカバー、保護している。新爪が万全な状態になったのを見定めて、あたかも世代交代のように剥がれ落ちたようにも見える。
 そして、最後の瞬間には少し外部の働きかけが必要なもののよう。それはシニアの私には自分の最晩年もこうありたいと思わせる過程だった。終末介護では家族に負担をかけさせたくないが大方のシニアの本音。不自然な延命医療は望んでいない。仮に、残していく家族が経済的に困らないように準備できていて、憂いや不安はないとしても、最後のあの瞬間に家族から「もう頑張らなくていい、大丈夫だから」の一言が聞きたいはず。きっとそれが安らかな旅立ちへの分岐点となっているに違いない。また、それは最初の一歩を踏み出すのを躊躇している人に、その背中をポンと押してあげると歩き始めるのに似ている。
 一方、新爪はカバーしていた旧爪が剥がれ落ちても、何事もなかったように自分の再生をひたすら行うもののように見える。私は頭で考えるので、旧爪残骸に愛着を感じることができる。大脳の前頭前野は人間とサルにしかない。それでもサルはほとんど未発達なので、仮に自分の親が亡くなったとしても、なぜ自分を養育、保護する存在がいないのかとしか理解できないよう。いわば自分中心の考えである。しかし人間はそうではない。親の死を悲しむのは当然として、亡き親への報恩感謝と追善回向を行い、さらには苦しみの中から生命の永遠まで感じ取ることができる。宗教的心情の原点もここにあると言える。
 振り返ってみると、たかが手親指爪の負傷と再生の話。しかも軽症で、体幹細胞の爪母は負傷しておらず爪甲右下の内出血、病院へも行かないで終わった。しかしこの4か月間、手親指爪の再生過程を観察していると、細胞組織のネットワーク、身体のメカニズム、生命の不思議には驚かされることばかりだった。なかなか刺激的な時間をプレゼントされたよう。 


W 評価

爪の機能と生命の本質
 手指の爪は身近に観察できるので親しみやすい。手指爪はしっかりと物を掴む働きに特徴があるよう。そして爪とは常に伸びることによってその機能を維持していると認められる。それは硬い爪がその役割を果たすためには当然のことのよう。生命体の細胞は常に新陳代謝をしているが、柔らかい皮膚は古い組織を垢として廃棄、新しいものに更新している。
 一歩深く考えると、爪とは「伸びる成長の中での一定の機能維持」であり、「変化の中の不変」と言ってよい。これは身体全体の細胞が常に変化しているのに、私と言う個性には一貫性があるのと同じことを意味している。つまり個々の細胞と生命体全体(全身)は相似の関係にあることに他ならない。

身体のメカニズムの不思議
1 驚くべき細胞組織のネットワーク力
 今回一連の手親指爪再生過程を観察すると、細胞組織のネットワーク力には驚くべきものがある。生命の安全維持を目的とした細胞組織のネットワーク力は、人間が作る会社、政党、宗教団体、地縁団体等と比較すると、どんな組織体よりも格段に優れている。比較できるのは新生児と母親の関係ぐらい。今回、左手親指爪負傷をきっかけとして観察できたことは、負傷した親指爪での補修・再生機能向上だけでなく、身体の各部位で必要な補修成分を増産させ、爪再生を全体でバックアップしているということである。そのためには負傷箇所の細胞は異常事態(血塊の存在)のメッセージを出し続け、隣接した細胞はこのメッセージを受け取り他の組織に伝達して、全身で時々の状況に応じた最適な判断が行われ爪再生がなされていると認められる。通常、その過程は生理学的と表現されるが、極めて合理的、経済的、最短なものと評価できる。

2 優れた細胞組織のコンセプト
 手親指爪の組織について言うと今回は、新爪と旧爪の置き換えの過程となる。温存する組織と死滅・再生する組織の間には次のことが認められる。
@左手親指爪の補修・再生には全身のバックアップがある
A壊死するはずの旧爪がまだ不完全な新爪を保護している
B温存と死滅との境目の細胞は、当初は温存の働きをするがやがて役目を終えて自ら死滅すると認められる
 そこで細胞組織のコンセプトを考えると、「個は全体のために、全体は個のために」と言える。これは極めて調和的、究極的なものと評価できる。
 古めかしい表現を使えば、全体主義と民主主義の弁証法的止揚となるが、これが生命の本質のよう。正確な表現を使えば、両方の弊害を取り除いた生命尊重主義となる。それは普遍性と個別性とが見事に調和している。

多能性細胞と演繹的思考
 受精卵、ES細胞、iPS細胞は多能性細胞と言われる。未分化、分化の用語を使用すると、未分化(万能)細胞と言える。しかし有機体、生命体の特徴である連続性の視点から推測すると、現実にはどちらでもない細胞はあってよい。未分化と分化のどちらでもなく、どちらともいえる状態である。細胞とはデジタルの、1とゼロの世界とは異なる。定義に当てはまらない現実はありうるはず。 
 今回私の左手親指爪負傷を契機とした現象で科学的に言えることは、体幹細胞のひとつである爪母の活性化であり、修復・再生機能の向上である。当然この細胞の成長過程は、未分化(爪母)→分化(爪甲)の方向(→右方向)である。しかし、これは分析的思考。いま演繹的思考で考えるとどうなるか。
 細胞組織の本質は連続状態である
 細胞活性化や未分化とは若返り、リセットとの意味では同じ方向である(←左方向)
 細胞に刺激やストレスを与えて中間的な細胞ができたとしたら、その中間細胞を抽出してさらに刺激・ストレスを与えると未分化細胞(胚性幹細胞)になると考えてよい
 問題はもちろん科学的な再現性の確認である。これは「STAP細胞」の検証実験と全く同じストーリィ。その真偽は検証結果を待つしかないが、細胞に刺激・ストレスを与えると多能性細胞になる、近づくというのは仮説としては非常にロマンあふれた内容ではある。iPS細胞は細胞に数種類の遺伝子を人工的に挿入して細胞をリセットさせる手法によって造られたもの。そうだとしたら実は細胞自体がもつ基本の「連続性」(安定)及び付随の「可変性、漸進性」(変化)の性質をベースにしたものであると言ってよい。
【追記】
平成26年12月19日、理化学研究所は「STAP細胞」の検証実験で再現性は得られなかったと発表した。

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