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zoom RSS 集団的自衛権の議論―人権感覚を欠如した朝日報道―

<<   作成日時 : 2015/08/15 09:11   >>

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 8月14日付で朝日新聞がまた粗雑で品位のない記事を掲載(資料)。既に「正確、客観的報道」の視点は失われている。まるで政党機関紙かと思えるような内容。新聞に政党批判は構わない、あって良い。しかしその政党の支持者、支持団体を的外れに批判するのは変で、新聞・報道としてはルール違反。当然これは朝日のネガティブキャンペーンの一つとみなされる。人間精神の内面性をあげつらう報道姿勢には、もはや人権感覚の欠如さえ疑う。

1 論理的な破たん
 朝日は「集団的自衛権限定容認」について反対の立場から論調を続けている。もとより新聞の社説・論評とは一つの意見で、異なる視点があって構わない。しかし「正確、客観的報道」は新聞の使命。この記事内容について他人から指摘されないと分からないほど、既に冷静さを失っているよう。朝日新聞は今回、「平和安全保障法案」を合憲とした内閣法制局長官の国会での答弁内容をまともに報道しないことで、既に論理的には破たんしている。善意で解釈すれば「合憲だが反対」との論調はありうる。「違法でないからと何をやっても良いわけではない」の心情も理解できる。しかし定見なき議論は危うい。

2 世論調査の誤用 
 記事の中に「共同通信の6月の世論調査によると、公明党支持層で法案に「反対」とした人は前月より約12ポイント増えて47%と賛否が逆転」とあるが、これはもともと「今国会成立」を聞いたもの。電話による調査項目では法案に@合憲・違憲A賛否B今国会成立の3つの質問。当然に「違憲、反対」は順番に高くなる。したがってこの記事は「意図的な誤用」にあたり、悪質。なお、調査は6月4日衆議院憲法審査会後の6月20日〜21日に行われた。憲法審査会では参考人となった3人の憲法学者がともに違憲と主張し、残念ながら学者同士のディベートの場とはならなかった。

3 的外れな論調  
 記事自体は4人の個人と2人の議員を登場させているが、4人の方の発言の真意は当事者の立場からすると十分に誤りなく読み取れる。末尾に朝日の論評は一切ない。最初からストーリィありきで組み立てられた記事でしないと感じたのは、私だけだろうか。支持者の意見としては、「平和の党」の公明党だからこそ、自衛の措置の新3要件・5判断基準要素、自衛隊派遣三原則の明文化により政府が恣意的な判断・運用ができないよう、しっかりと歯止めをかけたとの意見が一般的。

4 ネガティブキャンペーン 
 良識があればこのような粗雑で、必要もないと思える記事は普通書かないもの。このため記事は読者に法案は問題がありそうと思わせるために意図的に書かれたものと評価できる。恐らく他紙はやらない朝日に特徴的な行為。真面目な読者を失う。
 さらに、冒頭の「創価学会の足もとで異変が起きている」は全く意味不明のリーディング。一方で最後に「学会員の表だった批判がどこまで広がるかは未知数だ」とも記載なので前後矛盾。自説に都合の良い意見やデータを加工して並べただけなので、論理としてはおかしいとすぐ判断できる。人が理解するのは論理。通常この手の記事は「意図的な憶測」ないし「ねつ造」記事に分類される。この記事にロジックらしきものはないが、視点・意図は明白。問題の核心はそれが故意か過失かにある。

 最後に一言。今はネットの時代。朝日報道もひとつの意見、私の主張もひとつの意見。是非は賢明な読者なら判断できるはず。

【私の補足】

1 多様な価値観
 宗教団体に限らずどんな団体でも政治に多様な意見、価値観があって構わない、むしろそれが自然。創価学会の地域組織でも人によって政治、政党に多様な意見がある。それがあたりまえで、変でも何でもない。立場は違っても互いに議論を深めればよいだけ。そう思わないこの朝日記者の経験や常識、さらに人間性を疑う。例えば安倍首相をはじめ自民党国会議員の地元支持組織で率直な意見として「今回の法案はよくわからない、説明が不十分、戦争に巻き込まれるのでは」との声はあるはず。それは支持者の意見なので、理解を得るよう丁寧な説明に努めるのが議員の役目。この支持者事例を基に同じような記事が作れると気がつかないとしたら、それが朝日の問題点。今回の記事がデスク指示によるやらせ記事とは思いたくないが、そうだとしたら遺憾。

2 政治と宗教の関係
 政教分離原則とは本来、政治権力による宗教への干渉を排除するもの。記者はこの本質を全く理解していない。もともと政治と宗教は別のもので、初めから分離している。外国では宗派と社会階層が一体で差別や民族紛争の原因となる事例はあるが、日本は先進国で成熟した民主主義社会。宗教の内面化という宗教改革を経た宗教にあっては、「人間のための宗教」の視点からは対話はいくらでもできる。まして、信教の自由や宗教的心情を否定はできないはず。そして宗教の是非は国家が決めるものでないのは自明。

3 「言論出版妨害事件」の再評価
 文中の「言論出版妨害事件を機に70年、政治と宗教の分離を表明した」は意味不明。現代の視点から経過を振り返ると、この「言論出版妨害事件」とはブラックジャーナリズムに対して事実と違う、一方的だと創価学会側が直接抗議したのが発端。結果的には本は出版されており、裁判事件となっていないのが現実。当然ながら国会や政府もこの問題に干渉しなかった。法務省も人権侵害(言論・出版の自由への侵害)があったどうかの情報の収集のみで終わっている。そうだとすると、この事件は本が売れれば良いとの悪しきマスコミの典型例だったと再評価できる。将来仮に同じような事案が発生した場合は、今は弁護士による抗議、提訴の手法で対抗となるはず。
 なお、創価学会では1970年に誤解のある「国立戒壇」の表現を撤回、富士宮市内に1972年信徒立による「正本堂」が完成している(後に宗門が解体)。

4 現状認識
 国会や政府には国民の生命と平和な暮らしを守る責務がある。厳しい安全保障環境の現状をどうみるか、正に現実政治が避けて通れない課題のはず。冷静に考えてみると、万一日本への武力攻撃事態の際に、現在のように暗黙の了解(不文法)に基づく内閣総理大臣の初動対応で良いか、要件・判断基準を明文化しておくべきなのか、どちらが立憲主義の立場から望ましいかは明白。憲法学者に意見を聞くまでもない。

5 議論のポイント
 議論のポイントは今回の「平和安全保障法案」が日本の国是である「専守防衛」の法的安定性を壊したかどうかにある。この「専守防衛」は、いわゆる一般的な集団的自衛権の行使は認められないとした1972年の内閣法制局長官答弁に基づいている。現・内閣法制局長官は今回の「平和安全保障法案」について72年見解と整合性がとれていると国会で明言している。学者意見や世論は別として、法律解釈としてはこれで一つの結論が出ている。今回私は「内閣法制局長官が違憲答弁をした」との論調・批判は聞いたことがない。朝日は社是として「集団的自衛権限定容認」に反対というのは構わない、政府批判もあってよい。しかし正面からの議論をせずに、政党ではなく支持者団体を批判、あげつらう姿勢は真面目な報道と到底思えない。今や人権感覚の欠如を疑われる。

資料
創価学会に渦巻く「安保法案NO」 公明は苦心
朝日新聞 ○○○○○、△△△、××××(執筆者名) 2015年8月14日05時11分 

 自民党と連立を組む公明党の支持母体・創価学会の足もとで「異変」が起きている。安全保障関連法案をめぐり、学会関連の大学関係者や学会員の一部が公然と反対の声をあげたり、法案の白紙撤回を求める署名を集めたり。信仰と政治の間で葛藤を抱えながらの行動だ。
 創価学会の池田大作名誉会長が創立した創価大と創価女子短大。教員や卒業生らが11日、安保法案に反対する「有志の会」を設立した。声明は戦時中に弾圧を受けて獄死した牧口常三郎・初代会長に触れ、「いかなる圧迫にも屈せず、民衆のために声をあげること。これこそが創価教育の魂」などとしている。13日現在、氏名を公開した学校関係者だけで200人以上が署名を寄せている。
 呼びかけ人の一人で創価大非常勤講師のSJさん(50)は「憲法軽視は許せない」と感じていたが、公明党を公然と批判する声はほとんど聞こえてこなかった。やがてツイッター上で同じ考えの学校関係者とつながるようになり、一緒に声をあげることに決めた。「『安全保障関連法案に反対する学者の会』も活発に活動している。私たちだけ何もしないわけにはいかない」と話す。
 愛知県安城市の学会員、ATさん(51)は法案の白紙撤回を求める請願書をツイッターで公開中。広島など各地から署名が届いており、公明党の山口那津男代表に届ける予定だ。「組織を攪乱(かくらん)するつもりはなく、異を唱えたい人が声を上げられるようにしたいだけ。悩みながらやっています」
 両親も熱心な学会員だ。「『平和の党』の理念があるから選挙も手弁当で応援してきました。党の綱領には『常に民衆の側に立つ』とあるのに、なぜ『向こう側』に行っちゃったんだという思いです」と話す。
 さんの活動をネット上で知り、独りで署名集めを始めた人もいる。
 東京・渋谷で2日(日)、千葉県の50代の公務員女性がベンチに腰掛けている人たちに署名を呼びかけていた。祖母の代からの学会員。公明党の選挙活動にも積極的に関わってきた。だが、2003年の自衛隊のイラク派遣を与党として支持した時から疑問を感じ始めた。昨年の集団的自衛権行使容認の閣議決定で見限った。「創価学会の生命尊厳、絶対平和主義に反する」。選挙活動には関わらないと決めた。
 和歌山県岩出市の学会員、HNさん(53)は7月、「バイバイ公明党」と書かれた創価学会の三色旗のプラカードを手に、大阪市内の法案反対デモに家族で加わった。「先生(池田名誉会長)はずっと平和憲法の大切さを語っておられた。だから自信を持ってプラカードを掲げられる。『公明党よ、目覚めてくれ』という思いです」
 信仰の場を気まずい雰囲気にしたくないので、地域の学会員が集うところで政治の話は控えている。その代わり、党本部に「質問と抗議」の電話をかけたり、創価学会の役職者に議論を挑んだりしている。
 こうした行動に関して創価学会広報室は「それぞれの動きについては、個人の立場で行われているものと考えています。公明党をはじめ政府与党には、国民による法案の理解が十分に深まるよう丁寧な説明を希望します」とコメントする。
    ◇
 学会員の表だった批判がどこまで広がるかは未知数だ。ただ、共同通信の6月の世論調査によると、公明党支持層で法案に「反対」とした人は前月より約12ポイント増えて47%と賛否が逆転。7月には公明党支持層の約94%が、法案に関して政府が「十分に説明しているとは思わない」と答えた。(○○○○○、△△△

■公明、支持者の理解広がらず
 公明党は支持者の理解を得ようと必死だ。6月には安保法案について幹部らが説明するDVDを作成。国会議員や地方議員がそれを使って説明に回る。だが、中堅議員の一人は「街頭演説をしていると、よく罵声を浴びせられる」と漏らし、なかなか浸透しない。
 自民党との与党協議では、自衛隊を海外に派遣する際の3原則を打ち出して「歯止めをかけた」と自負していたが、国会審議が始まると、党幹部のもとには支持者からこんな手紙が相次いで届いた。「こんな法案はおかしい」「公明はどうしたんだ」
 この幹部は手紙をくれた支持者の家を地元の議員と1軒1軒回り、1時間近く説明しているが、「支持者の心が離れていないか心配だ」と言う。
 漆原良夫・中央幹事会会長は7日の記者会見で、理解が広がらない現状について「丁寧に説明すればわかってもらえると思う」と語ったが、妙案は見つからない。(××××
     ◇
 創価学会 1930年に創価教育学会として創立された。46年に創価学会と改称した。50年代半ばから政治進出し、64年には旧公明党を結成。しかし学会批判を封じようとした「言論出版妨害事件」を機に70年、政治と宗教の分離を表明した。現在、国内の信者の世帯数は公称827万。

【注】記事中の個人名は全て伏せ字に変えてあります。また8月2日は2日(日) と加筆しました。いずれも赤字で示した。

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