介護記録のおわり

 足かけ8年にわたる父母の介護記録でした。もともとは日常の些事を記録して後で介護の参考とするのが目的でした。しかし私にとってはこうしてブログに書くことによって、自分が冷静になり、客観視できる効果がありました。正直、認知症の母の介護、ひとり暮らしの父の介護は、毎日のことなので他人には分からない苦労、ストレスがありました。家族なので時には言いたいことも言い、私も感情的になり、いつまで続くのかと負担と感じたこともあります。そのような時に介護記録に思いをぶつけ、時には家族や親しい友人に愚痴を聞いてもらいました。

 今は介護保険の時代。介護保険サービスとの組み合わせて、家族があまり頑張りすぎないのが良いよう。適当な息抜きも必要です。他人は状況を客観的に見るので、貴重なアドバイスも得られます。
 母の入院は19日間、父の入院は実質24時間と短く、2人とも足早の覚悟の死だったようです。息子の私に負担をかけさせたくないとの、それも親心であったと感じています。両親の終末介護は振り返ってみれば、あっという間で全ては時間が解決してくれるようです。

 病院の枕元で、臨終のあの厳粛な瞬間に、静かに父母と心の会話をかわしたとき私が感じたのは、最後まで私なりにみとりに心を込めることができたとの満足感と感謝でした。私が涙ぐんだのは父母ともに葬儀を終えてしばらくたってからです。子育てが楽しいものだったのと同じく、私にとって終末介護も楽しい思い出となったようです。

 桜の咲く季節を選んで、このたび母と同じ墓地へ父の埋葬を行いました。これで私たち夫婦もお互いの両親を亡くした形となります。そして全てを終え、家族と一緒に心静かに思い出での旅に出かけました。
 これで私の介護記録を終わります。長い間ご愛読いただき、ありがとうございました。

                                                   平成24年4月13日

この記事へのコメント

2012年04月15日 14:28
はじめまして…。
御疲れ様でございました。お寂しい心と、ほっとした安堵の心と複雑な御心境かと、お察し申し上げます。
私は、現在、母と二人暮らし、車椅子の母(96歳)の介護中です。
父の入院中は通勤定期を購入し、往復4時間かけて毎日病院通いをしました。
その父は天国へ24年前に旅立ちました。一人っ子の私は、父母の最期を看取るのは当然の事…。誰も代わりは居ません。私も還暦は遠に過ぎ喜寿が着々と…。
少しずつ介護も身体に堪えて……。でも、頑張るしかありません。
離れて暮らす娘が孫を連れて来てくれると、静かな我が家に雀の子が鳴く如く賑やかになり、元気をもらいます。
数えてみれば、母の介護もちょうど10年になります。振り返ると早いものですね。……いつの日か母との別れが……その時の私はきっと、何も手に付かずタダただボーっと座り込んでいるような…そんな気がします。
いい大人がみっともないですね…。
…ついつい長居をしてしまいました。
私は娘にブログを勧められ、つい最近始めたばかりです。
記事に書くことで自分を見つめ直し、母との残り少ない日々…
いい想い出にできるように、また悔いを少しでも少なくしたいと思います。

ほんとうに、おつかれさまでございました。
ご家族様共々 お元気でお過ごし下さいませ。

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